はやぶさは北へ!?

2023.7.4

いよいよ北海道新幹線が札幌までやってきます。とは言ってもまだ7年も先、2030年の話ですが、札幌駅周辺も大きく変貌を遂げることでしょう。

そもそも北海道に新幹線が必要なのか?、ヒグマでも乗せるのか?という反対論を説き伏せ基本計画が策定されたのが1972年、札幌で冬季オリンピックが開催された年のことでした。同年「ひかりは西へ」のキャッチフレーズのもと岡山まで延伸され、以降各地で新幹線の建設が進められましたが、北海道は取り残され感いっぱいでした。

ところで長万部から札幌までの新幹線の経路については、小樽を経由する北回り、室蘭を経由する南回りの二案があり、関係する地元自治体が結集し、国会議員も巻き込み激しい誘致合戦を繰り広げたものでした。多少距離は長くても平坦部が多く、室蘭、苫小牧、千歳といった都市を抱える南回り優勢の論調が伝えられるたび、当時小樽の片田舎に住んでいた私は忸怩たる想いを重ねていました。

しかし、時は田中角栄の日本列島大改造ブーム。”よっしゃよっしゃ”の鶴の一声があったか定かでありませんが、我田引鉄バトルは北回りチームの勝利となりました。それが1973年、今からちょうど50年前のことです。

半世紀が経過し、満を持して札幌の登場です。飛行機のような乗り換えがなく、座って(眠って?)いるだけで目的地へ着くのは高齢者にとっては魅力です。新幹線の札幌延伸を楽しみに待ちたいものです。


施設長 小野寺 徹
はやぶさは北へ!?

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