みんなが暮らし続けられる施設に!

2013.12.3

痴呆症という名前が認知症に変わったのは、平成17年のことです。昨年6月の厚生労働省の発表では、認知症の有病率は65歳以上で15%、85歳以上ではおよそ40%ということでした。

数字を見ると特別な病気ではなく、風邪などの病気と同じようにありふれた病気だということがわかりますが、「認知症」という言葉は知っていても、病気についての正しい知識や症状等についてはよくわからないというのが実態ではないでしょうか。
そしてこれは藤花においても、決して別次元の世界の話ではありません。
そこで皆さんに正しく認知症を理解していただこうと、藤花では10月に入居者さんと一緒に勉強会を開催いたしました。職員が講師となり認知症の基本的な症状と接し方を具体的に説明させていただきました。

認知症は、早期に治療を開始すれば、病気の進行を遅らせたり、症状を軽くすることができます。また、周囲の人の受け入れ方によっては、症状を落ち着かせることができます。逆に「ちょっとおかしいかな」と思っても、病院にかからず、そのままにしておいたため、認知症の症状が進行してしまい、周囲の人に大きな負担がかかることも少なくありません。
入居者の皆さんは非常に熱心に耳を傾け、「認知症かなと思った時はどの病院へ行けばいいのか」、「認知症になってもケアハウスにはいられるのか」など、本当にたくさんの質問が寄せられました。

最後に、認知症になっても暮らし続ける「ケアハウス藤花」でいるためには、入居者の皆さんのご協力が欠かせないことをお伝えして勉強会を終了いたしました。
その後、皆さんから寄せられた意見には、「もっと認知症について知りたい」、「またやってほしい」というご要望が多く、年明けにはケアハウス内で「認知症サポーター養成講座」を開催しようと準備しているところです。
認知症について正しく理解し、偏見を持たず、認知症になっても周囲の人が温かく見守ることができれば、そこでの暮らしを続けることができます。他人ごとではなく、自分のこととして認知症を捉え、みんなでお互いを支え合える施設になることを目指していきましょう!


生活相談員 松浦・文責:保坂

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