諦めずに前に進みたい
いよいよ長い冬の始まりを迎えようとしておりますが、皆様お変わりございませんか?
私はと申しますと、体力づくりで始めた自転車にのって、秋を探しがてら運動の秋を楽しんでおります。先日は柄にもなく図書館を訪れ、読書の秋を加えてみました。
手にした本は、2002年7月に出版された日野原 重明先生の「老いを創める」という書籍で、深く感銘を受けました。
「老いることはまた楽しからずや ただし はじめることを忘れさえしなければ」。これは、日野原先生が自分の老いを考察する際、強く励まされ、この本のタイトルにもなった哲学者ブーバーの言葉です。
65歳の誕生日に「老年」の刻印を押されたように感じ、意識的に年齢を避けていた先生。70歳を過ぎたある日、手から離れ落ちた1枚の書類に「桐一葉」を想い、暦年齢に捉われず自分の老いを逆に考察し、「創める」(創り出す)ようになった様子が綴られています。
先生は2017年7月に105歳でお亡くなりになりましたが、偶然にもテレビ番組で最後のインタビューを観る機会がありました。
記者と日野原先生とのやりとりはこのようなものでした。
Q)「先生は怖いですか?死ぬことは」
A)「怖いね、聞くと嫌になるね」
「はっきり言われると恐ろしい」
「おろおろする自分はどうしたらいいか考える」
「人間は病むことによって本当の自分が現れてくる」
近づいた死の恐怖に直面しながらも、見えてくる新たな自分を見つめ、様々な人との出会いにもベッド上で1人1人に感謝を伝える、その「創り出す」姿に敬服しました。
番組の最後は、「キープ オン ゴーイング」前に進み続けましょう!という力強いエールで締めくくられていました。 自転車も人生も、時に向かい風や突然の雨もありますが、諦めずに前に進みたいと、強く感じた今日この頃です。