土台の大切さ

2018.4.3

今回も山の話になってしまいますが、一昨年(昨年も)の9月末に羊蹄山に登り、これもまたきれいな風景を見ながら、衝撃的な光景を見ながら、考えさせられながら、ゼイゼイ言いながらのゆっくり登山となりました。

平成3年に北海道にも甚大な被害をもたらした台風の時に北大のポプラが倒れたり、あちこちで大きな木が軒並み倒れたりと山林に大きな被害があった事はまだ思い起こせる事と思います。
毎年、羊蹄山でも数百年か経っている様な木が2~3本倒れて登山道を塞ぎ、屈んだり乗り越えたりする事がキツクなっている私には堪えるのですが、今回発達した低気圧の通過はあったものの大きな台風被害などの報道は無かった中での登山で、立派な巨木があちこちで何本も倒れ大きな根をむき出しにし、過酷な自然の中で何百年も風雪に耐え見事に成長しているのにまさかこんな木が倒れるだなんてッ!
・・・それも何本も何本もッ。

実に衝撃的で、倒れて何年も経ち幹の皮も剥がれ落ちていく倒木を毎回眺めていましたが、よく見るとその皮の剥がれた白い枝はスクリュー状によじれて伸びており、まるで一角獣のツノ(牙)の様に強度を増すように伸びている事が分かり、また幹も同様で普段木の皮の内部などまじまじと見る機会もなかったのですが、自然に強度を増す構造になっているだなんてと感心させられました。
大きな木は、沢山の葉が生い茂り実を付け小鳥や小動物の憩いの場となり森の中で大きな役割を担っていると思えます。その事が我々の施設などと重なり、楽しく安心して生活できて皆が集う施設・・・。職員はみんな色々と工夫しながら頑張っています。

台風並みの制度改正があれば、その影響は小規模施設の倒産・大きな法人でもダメージがあったりしましたが、普段の業務の中で見えない・見えづらい部分ですが施設の根幹にかかわると思われるのが29年度に行われた社会福祉法人改革。
やはり全国的に問題があるが故行われたと思いますが、巨木で言う根に当る部分で表からは見えづらいがおろそかにすると倒れる危険性があり建物は倒れなくても信頼が揺らぐ・倒れるとその影響は甚大なものとなります、良い効果がある事を期待したいです。
・・などと考え、気を紛らわしながら薄暗くなってきた林の中をヨレヨレの体で“お化け出るなよ~”と必死で何とか下山出来ました。


施設長 戸羽 泰徳
土台の大切さ

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