遅すぎた出会い

2018.9.25

こんにちは 札幌市琴寿園の成澤です。今回で2回目の「施設長便り」に出させて頂きました。何を載せようかと考えておりましたが、切羽詰まってからでしかなかなか動けない私で、9月に入りさぁどうする…と思った矢先の台風21号の暴風、そして北海道胆振東部地震と大きな災害に見まわれました。私の施設は2日間程の停電のみでしたが、大きな被害を受けた施設の皆様、お見舞い申し上げます。これから私達が出来ることを考え、実行していきたいと思っております。

今回紹介したいのは、私の「遅すぎた出会い」についてです。 昨年から地下鉄通勤になり、憧れの車中読書をしております。教会の図書コーナーでこの「置かれた場所で咲きなさい」の本を見つけました。渡辺和子さん…渡辺さんってあの2.26事件でお父様を目の前で亡くされた方だ…と、すぐに借りて読み始め、すっかりファンになってしまいました。有名な方でしたが、36歳で岡山のノートルダム清心女子大学三代目学長に任命された事は知らず、とても驚きました。凄い!この若さで学長の重積を担うなんて。その苦労がわかるだけに、この本に引き込まれていきました。「人はどんな場所でも幸せを見つけることができる…どんなところに置かれても花を咲かせる心を持ち続けよう。」から始まり、「“ていねいに生きる”とは自分に与えられた試練さえも、両手でいただくこと」で締められた本に学ばされ、もっと早く手にしたかったと思いました。2012年に刊行された本で国民的ベストセラーとなり、講演会などもあった記憶がよみがえり、しまった!遅かった!お会いしたかったのに…今ではもう天に召されておられました。遅すぎた出会いに呆然としてしまった私です。遅すぎですよね
「咲けない日があります。その時は、根を下へ下へと降ろしましょう。次に咲く花が、より大きく、美しいものとなるために」
出会いが遅すぎても、私にとって一番心に響く「時」に出会った本だったと、悔しいけど思います。なので、すぐ次作の「面倒だから、しよう」を読んで渡辺和子さんと本を通してお会いしています。

ゲンペイカズラ
白い花・赤い花・最後に紫に花びらが変わる 三度楽しめる素敵な花が琴寿園階段の踊り場に飾られています。


施設長 成澤 光子
遅すぎた出会い

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