猫はお好きですか?

2018.12.17

我が家には「茶々」という猫がいます。2年前、中学校の近くに捨てられていた2匹の内、1匹を娘が連れてきたのです。(もう1匹は別の友達のところへ) それまで金魚しか飼ったことの無い私は猛反対し、猫とは2日間、目を合わせませんでした。しかしカワイイのです。「ミィーミィー」と鳴きながら見つめてくるのです。仕方なく家族会議を開き、娘が面倒を見る事を約束し、晴れて我が家の一員となりました。
それからはといいますと、壁紙を引っかいたり、レースのカーテンを引き裂いたり、しっぽがドアに挟まったりと、「茶々」を中心に、にぎやかな毎日が始まりました。約束した娘も当然のように面倒をみることはなく、お世話は殆ど妻任せです。しかし、「茶々」が来てからは、私たち家族に何とも言えない心のゆとりが与えられました。
なかでも、闘病中であった実家の父を癒してくれたり、私が帰宅すると、真っ先に(他は誰も来ず・・・)玄関まで走ってくるなど、素敵な役割を果たしてくれています。 そして2018年の11月、茶々を含め、家族みんなを守り、育ててくれた実家の父との悲しい別れがありました。実家には今でも孫の写真と並んで「茶々」の写真が飾られており、父はいつも写真に声を掛けていたそうです。
そんな悲しい11月でしたが、直後にもう1匹猫を飼う事になりました。同じ猫仲間でもある義姉が、保護した子猫を分けてくれたのです。私が名前を付ける権利を得て、暖冬にちなみ「小春」と名付けました。
寂しい気持ちでふさぎ込んでいた私たちに、小さくも暖かなプレゼントが、父から与えられたと感じた2018年の終わりでした。


施設長 深田 伸二
猫はお好きですか?

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