心に癒しを
うだるような暑い日が続き、当施設では熱中症対策として、入居者様には毎日かき氷を提供していました。最近では涼しい風が心地よくなってきましたが、秋から冬へ。あっという間に雪の季節となる北海道の四季の変化の速さに改めて驚き感動します。
当施設は70代から103歳迄の方が100名と生活支援ハウス20名の方が生活されており、要介護1~4:38名。要支援者:15名となっており、そのうち特定サービスの利用者は22名です。最近は皆様からの訴えも多種多様化。忙しさも増してきていると感じるのは自身の年のせいかと言い訳しています。
老老介護という言葉が聞かれ、長寿科学振興財団によると、「要介護者等と同居の主な介護者の年齢組み合わせ別の割合の年次推移2016年(熊本県を除く)」統計によると、60歳以上同士70.3%。65歳以上同士54.7%。75歳以上同士30.2%となっており、入居者様の緊急時に付き添い等をお願いするお子様方も、この年齢枠になっており、「車が無い」「自身の体調不良などですぐ行動が出来ない」という方も多くなってきています。
自分も老老介護ならぬ老老看護の年齢なのだと心の中で呟いている自分がいます。
今日、散歩を趣味としている男性の入居者様が戻られ、歩いて2~3分の所にある日本一の庭園をもつ幼稚園の池の水は排水溝から近くの川に流れ出る様になっており、淵に1mほどの池が出来ています。そこに小さい時に流れたのか、金魚が住み付き去年と同じ7匹が大きくなっていたと写真を見せてくださいました。早速その池を見に行くと、池には数十匹の金魚がおり、アメンボも数百匹。動くたびに水面に美しい模様が描かれ、その上をトンボが飛び交い、飼育されているアヒルとポニーとヤギも一緒に生活しておりしばし見入ってしまいました。
そこから流れ出た川の淵の別荘に棲む金魚も感激です。元気に泳いでおり、厳しい冬も乗り越えて大きくなっていくのを楽しみに写真を取り、「今年も居た!」と話す入居者様の笑顔は最高。近くの木になる子リンゴ(ズミ)の写真とともに、1個お土産にと持ってきてくれました。いつまでも元気で散歩に出られ趣味の写真を沢山撮ってほしいと思いました。
この事を幼稚園に電話したところ、「いつでも見に来て下さい。」と言ってくださいました。これはぜひ一人で外出できない方々にも見せてあげたいと思います。
これからは個々の趣味を大切にした生活を送っていただき、老老看護の私が出来るのは体調管理・早期発見に努めるのはもちろんですが、入居者様の「心に癒しを」を念頭に、私も住みたい施設施設として「癒しの看護」を大切にしていきたいと思えた1日でした。