自粛生活も3ケ月を過ぎ…

2020.7.20

新型コロナ感染者数が増減を繰り返す中、日本政府はGO TOキャンペーンを開始するようですが、高齢者施設ではそう安易に厳戒態勢を崩せません。夏祭りや敬老祝賀会の中止はもちろんですが、今年9月1日に予定していた菊寿園開園50周年記念行事も中止となりました。
みんな大好き回転ずしツアーやカラオケ、身体を動かすレクリエーションもすべて中止となりますと、入居者の皆様はこぞって「退屈だなあ」「何したらいい と思う?」とぼやき始めます。
読書や手芸は目が疲れて肩が凝る、散歩は膝が痛い、俳句や短歌は頭が悪いからできない…と、結局『テレビを見ながら昼寝』に落ち着いている様子です。

そんな中でも僅かですが、囲碁・英会話といった趣味をお持ちのかたもいらっしゃり、趣味を持つことの大切さをひしひしと感じます。好きなことをすることで、ストレスを発散し免疫力が上がるだけでなく、生活に豊かさがプラスされますよね。

かくいう私は、自粛前は車に釣り道具とキャンプ用品を放り込み北海道沿岸を転々としていました。よく「広い海を見ながら、のんびりするなんていいね」と言われますが、とんでもありません。揺れる竿先に目を凝らすこと十数時間、仕事中には決して発揮できない凄まじい集中力で、余計なことは一切考える余裕もなく魚と対決します。ストレスをすべて出し切り、ひとりで楽しむ至極の時間です。単独行で寂しくないの?とよく聞かれますが、私と同じような人は案外いるもので(まあ殆どオジサン集団ですけど)、「これ旨いから喰ってみろ」「焼酎のお湯割り飲むか?」などと、かなりの高確率で勧められ、どこで何が釣れているかの重要な情報交換の場となります。まったく大馬鹿の集まりですよね。実際、『竿の片方の端には魚がいて、もう片方の端には馬鹿がいる』というフランスのことわざもあるようですよ。

皆様も、没頭できる趣味を持ち、時には大馬鹿に徹して上手にストレス発散し、元気に笑顔で機嫌よく生活しましょう!

ちなみに、入居者の皆様には、目が疲れず、膝が痛くならず、頭も使わず楽しめる趣味活動の提案を考え中ですが、まったく候補が浮かびませんので『これいい よ!』っていうものがあれば、是非教えてください。


生活相談員 前田 奈々子

関連キーワード