「禁止」って?〜コロナ禍で思うこと〜

2021.2.10

何をおいても『新型コロナウィルス感染症』から始まると言っても過言ではない状況の中、戦争や飢餓だけではなく人間にとって生きるということの基盤はとても脆いのだなと改めて思います。
私たち福祉の分野でも、利用者と職員の命と健康を守る懸命の努力が続けられていますが、未だに不透明な先行きに推測ばかりを重ねざるを得ない状況では、この努力は報われるのだろうか?と息苦しさを覚えている方々も少なくないと思います。
一方、「感染予防」とか「コロナとの闘い」とか言われる中で、毎日のように「自由の制限」と「経済活動」のどちらを選ぶか?と問われ続けると「命」と「生活」って別物だっけ?と戸惑ってしまうのは私だけでしょうか。特に気になるのは、「禁止」「自粛」「徹底」といった人々の自由を制限するために使う言葉が、ひとたびコロナとセットになると普通の生活の中に毎日ズカズカと入り込んで来ることです。
「命」が大事は当然。でも、一様ではない人の生活や人生とか関わる者としては、「人権」とか「自由」とかにこだわって、罰則でコロナを制しようとする側にはなりたくないな。と思うこの頃です。


施設長 松原 隆行
「禁止」って?〜コロナ禍で思うこと〜

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